式辞
2025年度(令和7年度)入学式 学長式辞
新入生の皆さん、ご入学、おめでとう。皆さんの愛知淑徳大学への入学を心から歓迎いたします。ご臨席のご家族の皆さまにもお祝いを申しあげます。また、お忙しい中、本日の晴れの式典にご臨席たまわった来賓の皆さまに、篤く御礼申しあげます。
本学の母胎となる愛知淑徳学園は明治38(1905)年に創立され、120周年を迎えました。また、大学は昭和50(1975)年に開設され50周年を迎えました。学園、大学が長い歳月と伝統を積み重ねて来た記念すべき年に、本学は皆さんを新入生として迎えるわけです。おそらく、今日の式典はいつまでも私の記憶に残ることになるでしょう。
大学生活は、皆さんにとって自己を深め、視野を広げ、将来への礎を築く大切な時期です。本学は、皆さんが多様な知識を学び、課題に挑戦し、そして成長するための環境を整えています。この場所で、ぜひ自分自身の可能性を見つけ、広げていってください。
愛知淑徳大学の理念は「違いを共に生きる」です。英語で同じような意味を表す言葉には“Embracing Diversity”という表現があります。「尊重して多様性を受け入れる」というような意味になります。この言葉は、他人が持つ異なる価値観や多様な能力、そして個性を尊重するとともに、時代の移り変わりとともに変化していく人間関係から生じる違いも積極的に受け入れ、大切にするという姿勢を表現しています。あらゆる「違い」を超えて、違う存在を認め、自己啓発していく姿勢です。
急激に変化する時代の中で,一人一人が,自分のよさや可能性を認識するとともに,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるよう,その資質・能力を育んでください。
また、未来を見据え、継続して行うことを心掛けてください。
大学生活は、将来のキャリアを見据える重要な時期です。自分の強みや弱み、価値観、興味関心などを見つめなおしましょう。そして、さまざまな業界や職種について情報を収集し、自分の適性を探ることが大切です。大学では、同級生、先輩、後輩、先生などこれまで出会ったことのない多くの人との出会いがあります。人と出会い、コミュニケーションすることで自己認識できます。そして、今後の自分を見出すことができるでしょう。
将来に備えて常に準備していく姿勢が大切です。アメリカ第16代大統領エイブラハム・リンカーンは次の名言を残しています。
“I will prepare and some day my chance will come.” 「準備しておこう。チャンスはいつか訪れます」
人には必ず自分の目指す機会が訪れます。そのためには継続的に努力を惜しまないことが大切です。以前、アメリカの首都Washington D.C.にて、アメリカ国務省で日本語を教えている女性に出会いました。彼女は長年アメリカで滞在していて、日本語の教師を目指していました。しかし、なかなか教えるポストに恵まれなかったのですが、日々努力をしていたところ、国務省が日本語教師を募集するという知らせが入り、応募したところ採用されたということでした。彼女は、自分の目標に向かって努力を継続することが大切ですと言っていました。
皆さんは、大学生活を通じて、これからいろいろな夢を育むでしょう。その夢を実現させるには、何が必要かを考え、行動してください。
以上の約束をお願いします。大学の四年間はチャレンジでき、自ら気づき、夢を叶える人生の時間でもあります。大いに学び、遊び、励んで、豊かな学生生活を送ることを期待しています。
令和7年4月2日
愛知淑徳大学 学長 五島 幸一